今までにない職業をつくる

書店でタイトルを見かけるたびに気になっていたものの、見て見ぬふりをしていたその本を、勇気を出して手に取った。なぜ勇気を必要としたのか。読んでから、その手に取らなかった空白期間を後悔する。でも、その理由もなんとなく分かる。きっと、自分に「いままでにない職業をつくる」ということに向き合うこと、つまり言い換えればいまの自分の職業にきちんと向き合うということから、どこか逃げていたのだと思う。

 

今までにない職業をつくる

今までにない職業をつくる

 

 

この本から学ぶべきことは、タイトルにあるとおり「今までにない」職業をつくることそのものではないと思っている。今までにない職業をつくること自体にこだわる必要はない。自分をしっかり見つめて、自分を社会に対してどのように役立たせたらよいのかを考えた時に、既存の仕事を全うすることが妥当だと思えるのであれば、その仕事にまい進すべき。ただ、自分がこうすべき、を実現するための仕事の仕方が職業としてないから今の仕事をするしかない、と考えるのであれば、その考えは改めて、自分でいままでにない職業をつくったら良い。「自分は何がしたくて、どうしたら役立てるか」を考える過程こそが大事なのだと思った。その結果、行きつく先が前例のないものだとしたら、うろたえずに、自由な発想で進んで行けば良いのだと。