新聞のコラムを読む

要約力を鍛える訓練として、新聞の「コラム」を短くまとめるということを、小学生の時だったか、中学生の時だったか、やった記憶がある。コラムには短い文章の中に起承転結が詰め込まれていて、無駄な情報がない。その内容を踏まえたうえで、さらに文字数を少なく、要点をかいつまむ。いま考えると結構高レベルで、社会人になってからも活用できる力をつけることができる内容だと思う。

 

当時、実家では朝日新聞を取っていたので、「天声人語」。第一面の下段、限られた枠内に詰め込まれた情報を読みながら、要約する訓練をしたのがなつかしい。そして時間は経ち、社会人になったいまも、新聞を手に取ってまず目にするのは、一面よりむしろ、コラムだったりする。いまは日経新聞だから、春秋。最初の数行で展開される情報が、時事ネタを経た結論への伏線になっていて、ショートエッセイを読んでいるかのよう。だから要約力を鍛えるためのテキスト、というよりは、それ自体が要約された小さなエッセイとしていまは楽しんでいる。

 

オチを読んで思わず「うまいな」と唸ってしまうような展開は、小説を読んでいても本当に楽しい。そういう言葉の展開を自分自身でも生み出すことができたら、文章を書くことがもっと好きになるだろう。このブログで書き続けることが、コラムのようなまとまった文章を書くための訓練となれば、続ける甲斐がある。