読書という荒野

ここ最近、本屋に行くたびにこの表紙が目に飛び込んできて、鋭い視線でこちらをにらむ著者に「しっかりしろよ、自分」と言われているような気がしていた。刺激的なその装幀と、帯の秋元康さんのコメントに気圧されて、目を背けてきたけれど、こうも頻繁に目が合うのもきっと縁、と思い、手に取った。何事も中途半端ではダメで、極端に狂わなければならないということを、いつもこの著者から教えられる。

 

読書という荒野 (NewsPicks Book)

読書という荒野 (NewsPicks Book)

 

 

自己検証・自己嫌悪・自己否定。この三つを読書を通して繰り返すことで、自分の内面を深め、成長させる。読書をただの情報収集ツールだと思っている限り、多くを読んでも意味がない。情報を得るための読書も大事だけれど、読んで何を感じて、そしてそれを行動に移したかどうか、それこそが大事なのだと、思い知らされた。

 

自分の心揺らぐ瞬間を発見し、思考の軸とすること(P15)

 

いまの自分の読書の仕方に対して「これでいいんだ」と甘んじるんじゃなくて、とは言え、「もっとこうじゃなきゃダメだ」と必要以上に力むんじゃなくて、もっと深く本と付き合い、自分の思考の軸をつくっていきたい。