君の名は

 

「君の名は」を観た。相変わらず世間から数ヵ月出遅れる自分だ。

 

きっかけは、いつもの美容院でマスターに、「観ました?観てないんですか?面白いから、観たほうがいいよ」と言われたから。興味がないとか、どうせ面白くないよ、とか言うんじゃなくて、とりあえず観てみよう、話題の渦中に入ってみよう、と思った。いつもマスターには救われる。

 

 

その足で美容院へ。遅ればせながら「君の名は」を観たことと、これまたマスターに薦められていま読んでいる浅田次郎「プリズンホテル」を読みはじめたことを報告する。「君の名は」、実はさっき観てきたんですよと言ったら、遅いなぁと一蹴される。

 

 

自宅から徒歩3分のところに映画館がある。こんな恵まれた環境であるにも関わらず、昨年は映画を観た記憶がない。最後に観たのは?相棒劇場版?千と千尋ロードオブザリング?カーズ?全然覚えてない。でも、この暗くも広い空間にこもる感覚が、けっこう好きだったりする。久しぶりの空間で、胸が躍る。

 

 

伊坂幸太郎小説、面白いですよ。いま読んでいるのが「死神の浮力」。そういえばマスター、「残り全部バケーション」読んでましたね。読み終わりました?あれも面白いですよね。


浅田次郎の話、いまBSでやってるかも?そうなんですか。BSは観ないんでほとんど分からないんですが。濱田岳が出ている?そうなんですか。濱田岳、面白い俳優さんですよね。

 

大河ドラマの「真田丸」ですか?すみません、それも観てないです。面白いんですか。堺雅人さん、最初はあまり注目していなかったけれど、すごい俳優さんだと思った?確かに、かっこいいですよね。しかも、味があって。

 

 

ほとんどネタバレもなく観ることができたので、単純に「そういう展開?」という驚きを味わうことができた。要所要所で笑ってしまうところも、楽しい。そして、いまどっちなのか(入れ替わっているのか、元に戻っているのか)が一瞬分からず混乱する展開。二人の主人公の視点での話が交互にやってくる、伊坂幸太郎小説を読んでいるような、頭を使うんだけどなんだか心地よい感覚だった。

 

 

そういえば、濱田岳さんと堺雅人さんといったら、伊坂幸太郎小説を映画化したものにけっこう出演していますよ。そう。濱田岳さんが出ているのは、「アヒルと鴨のコインロッカー」ですよ。もう何年も前に観た映画だし、よく内容覚えてないんだけれど・・・。堺雅人さんは、あれですね。「ゴールデンスランバー」。簡単に言うと悪から逃げるっていう話。

 

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人気の理由が、分かる気がした。全編通して目が離せないくらい、面白かったもの。RADWIMPSの「前前前世」が流れた瞬間に涙腺が緩み、オチで涙が眼球を覆った。画もきれいだったなぁ。

 

 

そうしたら、「アヒルと鴨のコインロッカー」はなんとなくマスター、知っていたようで、私の髪を切っている途中でさっとカウンターへ行き、ネットで小説をブックマークする。あなたのその好奇心とフットワークの軽さ、大好きです。今年もよろしくお願いします。