勇気はあるか

「実家に忘れてきました。何を?勇気を」大好きな伊坂幸太郎さんの小説『モダンタイムス』に、こういう言葉があったけれど、まぁ、これに近い気分だ。つい実家に忘れてきてしまったということにして、仕事上の、地味にイヤなことから逃げたいと思ってしまう。そんな連休中日の夜。いつものパスタ屋兼逃げ場所にて。

 

「大学に忘れてきました。何を?知識を」さしずめ自分の場合は、こうかもしれない。つい大学に置いてきてしまった、というせいにして、知識不足を正当化してしまうのも、自分の悪い癖だ。別に置いてきちゃったんじゃなくて、得なかっただけだろ、と。

 

「勇気はあるか?」そう、強面の男に詰め寄られたとして、「ありますよ」と堂々と答えられるだろうか。「実家に」なんて言っている場合じゃぁない。そんなものは、実家に帰ってくまなく探したところで、見つからない。「濡れ衣だよ」ときちんと主張できるようでありたい。

 

モダンタイムス(上) (講談社文庫)

モダンタイムス(上) (講談社文庫)

 

  

モダンタイムス(下) (講談社文庫)

モダンタイムス(下) (講談社文庫)