幽霊

6月21日。日曜日。

 

管理組合の臨時総会に出席してきた。議案については問題なく可決と続くが、ある案件で、管理会社からの説明、組合員からの質問、と議論が飛び交った。こういう場で的確な意見を言って、問題の解決へと導く。コンサルとしてかかわらせてもらっている私の存在意義は、ここにある。

 

どうしても、入居者ほどの当事者意識が持てず、入居者との温度差に気づき、「いま、顧客目線に立てていないな」と思うことがある。相手目線で仕事をするにはどうしたらよいのか。現に入居者じゃないんだから完全に理解することは無理にしても、限りなく相手の考えを忠実に汲むことはできる。相手が何を望んでいるのか、何をして欲しいのかを、想像することはできる。

 

自分の身体から、まるで幽霊みたいに、透明でふわふわした、もうひとりの自分が浮かんできて、すーっと相手の身体に潜り込んで同化しちゃうようなイメージ。バカバカしいかもしれないけれど、ほんとに自分が相手の中に入っちゃうことを空想してみる。なんの根拠もないけれど、そうイメージするだけで、なんとなく顧客に近づけるような気がするんだ。逆に、そういう想像ができなくて、顧客に愛想をつかされるのだけは、嫌だ。