妥協しないということ

5月26日。日曜日。

 

仕事。募集しているプロジェクト促進のための竣工物件見学会。コーポラに興味をもっている複数の方と話をした。印象的だったのが、いま売られている分譲マンションが一定のレベルの品質を持っていることを認めつつ、それ以上に妥協を少なくしたい、という考え。確かに、どの分譲マンションも「見かけ」はすごくいい。それなりにいい生活ができそう。ただ、どの分譲マンションもそうであればなおさら、住まいには妥協したくない。例えば洗濯機や冷蔵庫など家電製品はすべて隠したい、とか、キッチンをアイランド型にして家族が料理を手伝えるような動線をつくりたい、とか。住む人を特定していない状態で設計する分譲マンションが、それなりの満足度を得ているのであれば、住む人を特定してからつくるコーポラティブハウスには、それ以上の満足度を得ること、分譲マンションで満足しきれないポイントを押さえることが求められる。コーポラティブハウスの存在意義はそこだろう。

 

コーポラティブハウスを生産する立場がビジネスとして成り立つためには、妥協のない住まいづくりに対するこだわりをもった人が必要不可欠だと思う。もしみんながみんな分譲マンションで大満足するようであれば、コーポラティブハウスは必要なくなってしまう。だからこそ、「どんなに高品質の分譲マンションでも叶えられないものは何なのか?」「それがコーポラティブハウスなら本当に叶えられるのか?」「他のデメリットを補って余りあるメリットか?」それらを模索していきたい。