その板の中には宇宙が

いままで電子書籍にやや否定的だったけど、肯定的な意見を聞いてちょっと揺らいだ。

 

もともと、頑なに否定するつもりはなかった。ものすごい進化だと思う。人の生活習慣を変える、画期的なツールだと思う。ただ、なんか「おっイイね、買おうっと」とはならなかっただけだ。

 

じゃぁなにがそうさせているのか。それをよくよく考えると、今までとの違いに対するほんのちょっとの違和感というか、拒否反応というか、いや、もっというといままでの習慣を変えることに対する面倒くささがあるだけなのかもしれない。新しい方法に変えることが、いままでの方法を否定することになってしまうのではないかと思えてしまって、どうしても気が引けたのだ。なんだ、たったそれだけの理由か。

 

「つべこべいわずにとりあえず受け入れてみる。そうすることで、いままでであれば本棚でいっぱいになるはずのスペースがなくなって部屋がすっきりする。それだけでも価値はある」そういう意見を聞いて、電子書籍への自分の中のハードルが一気に低くなった気がした。

 

kindleなら、paperwhiteで十分です。文章を読むことに特化していて、読み心地がよければそれでいい。でカバーをして、外から見たらほんとに本を読んでるのと変わらないように見える。それが理想。koboとかreaderとか、複数の比較検討は今のところ無理。違いが分からん。

 

「壁一面に本棚がそびえる本に囲まれた家」そんな家に住みたい、それくらい本を好きになって、本を日常的に読む人間になりたい。そう思い描いていたが、それはもう叶わない(叶える必要がない?)かもしれない。家に紙の本が一冊もない。机にぽつんと置いてある文庫本サイズの板。これが自分の頭脳だと思うとゾクゾクっとする。そんなスッキリしすぎるくらいスッキリした家もいいな。

 

まるでドラゴンボールに出てくる、投げつけるとそれより大きいものも難なく出てくるカプセルのように。まるで「俺の胃袋は宇宙だ」といって自分の身体より体積の大きい料理を平らげる昔のテレビドラマのように。kindleの中身が宇宙に見えてきた・・・