10月8日。体育の日。
「国民の祝日に関する法律」第二条によると(そんな法律があるなんて今日知りました・・・)「スポーツにしたしみ、健康な心身をつちかう」と書いてある。そんな今日、東京マラソン落選のうっぷんを晴らすべく、ジョギングで汗を流し、束の間の祝日を満喫しよう・・・とするべきだろうが、そうはいかず、落選による落胆は想像以上であった。
その代り、先日より保留していたプチ一人旅に出かけてきた。行き先は鎌倉。
http://www.weekendhousealley.com/
鎌倉の海岸沿い、七里ヶ浜というところにあるこの建物。賃貸マンションなんだけど、休日を満喫する人のためのショップが6店はいった複合施設である。
設計したのは建築家の千葉学さん。東大の大学院を卒業後、へそ曲がりが選んだ先は日建設計。組織設計事務所で経験を積み、独立。そんな彼が、「都会での生活を軸にしながらハードに働いて、自由になる時間は全力でサーフィンを楽しむ」ライフスタイルを応援する住まいと店舗空間をつくりあげた。RC打ち放し壁で包まれた路地(アレイ)と、その上空に鉄骨階段。まるで迷路のような空間から一直線に向こうを見ると、果てしなく続く海岸線が見える。否が応でも開放的な気分になる海岸沿いの景色から、コンクリートの壁に覆われた路地空間へ。しかしその路地にいても決して窮屈さは感じない。なぜなら海岸線を背負う道路から一直線で敷地内に路地が入り込んでいるから。
はじめて乗った江ノ電もまた刺激的だった。藤沢駅を出発したわずか3両の満員電車は、途中でなんと路面電車になり、そして突然目の前に広がった海岸線が、私だけでなく乗ってたみんなの視線を一気に集めた。
七里ヶ浜の駅に着き、出たら駅舎を改めて振り返る。このローカル感がたまらない。
「Weekend house Alley」では、シドニー発のレストラン「bills」に寄ろうと思っていた。しかし、私の想像をはるかに超える人気店のようで、また祝日の真昼間という一番人気の時間帯についたことが災いし、席を待つ人が店の前に行列を作っていた。しかたなくbillsの昼食は諦め、それでも駅前にあるおしゃれなスペイン料理店「morimori」でパエリアを食し、身も心も満腹、満足して七里ヶ浜をあとにした。
その後、建築家つながりでもうひとつ、品川は御殿山にある小さな賃貸マンション「スタジオ御殿山」もチラッと見てきた。壁から思いっきり凹んだ、見込(奥行)の大きい窓が印象的。シンプルで堂々とした佇まいと、駐車してあった高級車が、都心の風格を見せつけていた。
こうしてプチ旅を終えて、本日終了。こういう建築家作品巡りの旅。大学生の暇でかつ感受性が豊かな時に、もっと行っておくべきだったのだろう。社会人になってからやっと行ったって遅いんだよなぁ。