6月27日。日曜日。
毎度のごとく今日も昼過ぎまで寝る。
午後。
片付けなければならない仕事の関係で、都内へ。
仕事を済ませ、新宿へ向かう。
場所は新宿駅前、アルタのすぐ左隣。
喫茶店「カフェ・ド・ボア」
「アルタの隣」という、間違いようのない立地。
日曜日の夕方ということもあり、この立地はあまりにも混雑しすぎて入れないかと恐る恐る店内へ。
上階へ案内され、階段を登ると、そこには雑誌で見たシンプルなフロア。
窓際の、4人がけのテーブルに一人で堂々と座り込む。
駅前の立地環境とは裏腹に、ほどよいすき具合。
めちゃめちゃ蒸したので、アイスコーヒーをオーダー。
すぐに後悔することになるとも知らずに・・・
5分後。
空調が効きすぎて逆に寒い。
アイスコーヒーをがぶ飲みし、アメリカンとサンドイッチのセットを再度オーダー。
アメリカンで体を温める。
そして窓から眺める新宿駅東口。
すさまじい群集。
ここは特等席。
群集に触れずに群衆を眺めることができる、まさに特等席。
ここに入る前、選挙演説カーの大音量の演説に吐き気を覚えるも、店内に入ると、その声もほとんど聞こえない。
そう、ここは特等席。
選挙演説もシャットアウトする特等席。
アナタの必死の訴えも、ここには届かない。
というか、だいたい本当に国民にとって聞きたいことであれば、それこそ俺のほうから情報を聞きにいくよ。
今は情報化社会なんだぜ。
誰かが言ってたな。
日本は未だに選挙カーでワーワー騒いでお構いなし、時代遅れだって。
ホントにぼくもそう思う。
騒音は立派な公害ですよ。
寒さと戦いながら、それでもおいしいコーヒーを飲んでいると・・・
見慣れた顔ののぼりをもった政党が。
「新党『改革』」
見慣れた顔のおっちゃん。
桝添さんだ。
桝添さん、候補者の応援に来たらしく、候補者より先に演説を始める。
特等席から眺めるそのおっちゃんは、ごくフツーのおっちゃんだった。
「有名人が見られてラッキー」と思ったのもつかの間。
目が覚めるほどのピンクの選挙カーが目の前を横切る。
そして停車。
・・・なにしてんの、アナタ。
桝添氏の去った後の新宿駅東口を占拠し、演説を始める。
内容はほとんど聞こえないが、しぐさは結構さまになってたよ。
そして彼女の演説の真っ最中。
ふと脇を見ると、そこには「みんなの党」の選挙カーが停まっていた。
そして「本人」という赤いのぼりをもった若者。
隣にはイケメンのあんちゃん。
そう、タリーズの創業者、松田公太がそこにいた。
・・・なんなんだ、今日は?
もう、おいしいコーヒーどころじゃなくなってきた。
三原じゅん子の演説が終わるのを待っていたかのごとく、すぐさまバンに登り、演説を始める。
こっちも結構さまになってたよ。
消費税がどうとか、外国の経済がどうとか、国家公務員の平均年収がどうとか言ってたけど、一ビジネスマンがそういうこと真剣に考えてるんだから、やっぱぼくとは頭のつくりが違うんだな、とちょっと凹んだ。
こういう勢いのある若者が少しは経済をよくしてくれないかな、と若干期待してみたりする。
本当は彼らに経済の建て直しを期待するのではなく、第一線で働いてるぼくらががんばんなきゃなんだけどさ。
コーヒーショップを何百店舗もつくるくらいだから、きっとすごいビジョンがあるんだろうな。
そんなことを考えながら、激寒の店内を後にしたのでした。
あ、室温と、禁煙席がないことを除けば、高評価です。
群集から少し離れて群集を上から見下ろし、自分だけは彼らとは違うんだという思いに浸れる、そんな特等席です。
この喫茶店を後にして外に出れば、ぼくもその群集の一人なんだけどね・・・