Season4-11 汚れある悪戯

相棒 season 4 DVD-BOX 2

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相棒(season 4 下)

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シーズン4 第11話(元日スペシャル)「汚れある悪戯」

銀行員の城崎(役:葉月里緒奈)が白昼堂々誘拐された。「スサノオ」と名乗る誘拐犯が、5億円の身代金を要求してくる。しかも、「警察に連絡したってかまわない。するなと言ったって、するでしょ」と余裕をうかべる。特殊捜査班が送り込まれ、逆探知をするために犯人からの電話を待つも、犯人は「警察いるんでしょ?なら警察に出てもらってよ、そのほうが話が早いや」と警察をあざ笑う。そして犯人は、その身代金を袋に入れて、ヘリコプターで運ぶよう指示する。

特別捜査体制となるも、特命係は排除され、やむなく帰る薫。何気なく見ていたインターネットの掲示板で、薫は「須佐之男」という名で誘拐事件の犯人を名乗る掲示板の書き込みを目にする。それによると、「明朝、船橋海浜公園上空で札束が木の葉のごとく舞い落ちる」とある。犯人は身代金を受け取ろうという気はなく、ばらまこうとしているのではないか。

そして翌朝、その書き込みどおり犯人はヘリを船橋海浜公園へと誘導し、札束をまくよう指示する。現場に駆けつける右京と薫の目の前にいたのは、掲示板を見てかけつけた群集だった。


ばらまかれる5億円。必死に手を伸ばして札を奪い合い、混沌とする群集。そこでもみくしゃにされながら城崎を探す薫の目が、目隠しをされて地面にうずくまっている女性をとらえた。城崎を無事保護し、事なきを得る。



しかし事件はこれだけでは終わらず、「スサノオ」は第二の誘拐事件を起こす。狙われたのは畑山財閥の御曹司、哲弥。身代金を運ぶ運送屋についていき、誘拐現場を突き止めるが、そこで哲弥は死んでいた。

スサノオ」の目的は何なのか。身代金を受け取らずにばらまいた誘拐犯は、まさにトリックスター気取り。しかし第二の事件では人を殺している。右京は哲弥の死んでいる状況に不自然な点を見つける。そこからあぶりだされる結論とは・・・



第一幕:生真面目な銀行員が誘拐され、解放と引き換えに、身代金をばらまく

第二幕:その後、畑山財閥の御曹司が同様に誘拐されるも、死体となって発見される。
そして、
第三幕:実はその被害者・哲弥こそが「スサノオ」だということが分かり、その死の真相が明らかになる(つまり第一幕からのシナリオが明らかになる)


こんな三部構成で、徐々に誘拐事件の真相が明らかになっていく。


キーワードは「麻薬のような男」
断ち切りたくても断ち切れない、そんな関係を「麻薬」にうまく例えています。


うまくまとめることは難しくてできないんだけど、簡単に言えば、彼氏に翻弄される彼女と、バカ息子を叱る親が焦点。

どうしようもない男なんだけど、大好きだった。

悪戯が好きなバカな男。

だけど自分とは住む世界が違う、新鮮で刺激的な男。

そんな、まさに「麻薬のような男」をめぐって、一人の女性がその人生を狂わせていきます。
(いつも悪戯につき合わさせる彼に、ほんのちょっとだけ仕返ししようとする)


そんな彼女がふともらす、ぼくにとってすごく印象的な台詞。

薫「あなたみたいなまじめな銀行員が、なにやってんすか、一体」
城崎「まじめって褒めことばですか?『きみはまじめだね』、そう言われるたびに、馬鹿にされてる気がしてました、ずっと」


ぼくもそう思うことが多々ありますので・・・
ズシっときました。








「相棒」初の元日スペシャル。



新年早々「相棒」が観られる!という興奮もあったが、それ以上に、予告を観て一発でそのストーリーのスケールのでかさを感じた。



船橋海浜公園上空を舞うヘリコプター。



そして「木の葉のごとく舞い落ちる」5億円。



BGMは「ワルキューレの騎行



痺れた。




「元日スペシャル」と銘打って大々的に放送するに相応しい、質の高い話。



あらためて観て、やはり「相棒」の「元日スペシャル」はすごい。




「バベルの塔」にしても「ノアの方舟」にしても「カシオペア殺人事件」にしても。




シーズン8まで終わってる現在でも、僕にとって3本の指に入る傑作。



先に小説の方をもし読んでいたら、また違った視点でヘリのシーンが見られたんじゃないかな。



あのシーンは、まず小説で読んで想像を膨らませてからテレビを観ると、ものすごく面白いかも。






いずれにしても、傑作。


ぜひ見てください。