紺碧

3月28日。日曜日。

4月前だというのにこの寒さ。
若干家をでるのが億劫だったが、何もしないよりはいい。
久しぶりにカフェ巡りでもしよう。


しばらく前に買ったカフェ雑誌を片手に、電車に乗る。
目的は飯田橋駅前「喫茶白ゆり」

なんでも、メニューが200種類以上とか。
なんでも、15時から23時までコーヒーおかわり自由とか。
なんでも、座席数200席のゆとりとか。
なんでも、東西線一本ですぐ着く飯田橋駅からすぐだとか。

一度いってみようと思い、飯田橋駅で降り、目的のビルを探すが・・・・
・・・ないな。
あっこれだ、飯田橋プラザ。
2階だから・・・あれ?カラオケ屋??

・・・・・

なくなってるし(汗)

憧れの喫茶店はなんとカラオケボックスへと変身してしまいました。
なんでも、去年の7月に終了したとのこと。
・・・行きたかったなぁ。

なわけで、どうすることもできず、かといってこのまま帰るわけにも行かず、飯田橋駅で次のターゲットを探すべく、カフェ雑誌をめくる。

おっ。
隣の信濃町にすごそうなのがあるぞ。
すわり心地抜群の大きな革張りの椅子。
居心地の良さにうたた寝する人続出とか。
店主「お客様がいれば閉店時間も延びるわけで」だって。
いいじゃん。
すぐだし、行ってみよう。


そうして信濃町へ。

歩くこと2分。

モダンな建物の地下にそのカフェはありました。

その名も「紺碧」


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階段を降り、地下に入ると、店内には客がただ一人。
彼はノートパソコンで仕事中。
まるで要塞にいるかのような静寂。
ものすごい律儀な店員。
アメリカンとハムチーズトーストをオーダー。
そしてメニュー表をみて知る驚愕の事実。
滞在時間に応じて料金追加。

・・・いるだけでお金取られる喫茶店、初めて来たよ。
もってたカフェ雑誌をよくよくみてみると、そこにも「30分ごとに100円の席料がかかるので眠りすぎにご注意あれ」
・・・見逃した。


逆に言うと、お金を払って過ごすくらい快適な空間がそこにあるということ。
こりゃ居眠りもできねぇ。
カフカですわり心地のいい椅子に座り、1分1秒をかみしめながら、もってきた本を読む。

うん、贅沢な時間。
こんな時間があってもいい。
自宅じゃこんな過ごし方はできないからな。


なかなかおいしいハムチーズトーストを頬張りながら、静寂を愉しむ。


・・・そんな贅沢な時間も永くは続かなかった。
入ってきて初めに気づくべきだった。
連続テーブルに置かれた「ご予約席」表示に。
入ってだいたい1時間くらい経った頃だろうか。
200円のしょば代を消費した頃。
「ご予約」の当事者が現れた。
人数にして、およそ10〜12人くらい。
一瞬にして静寂が喧騒へと化した。


まぁこれくらいのことは想定してたさ。
そう自分に言い聞かせながらも、30分100円の対価がもう得られないと悟ったぼくは、そそくさと店を後にしました。

たまには重厚感のある時間を過ごしたい、というときにはもってこいのカフェだと思います!!