どんどんいきます、相棒紹介。
全ストーリーを紹介するまで終わらない当カテゴリ。
今回はシーズン5の第7話「剣聖」です。
前作「ツキナシ」と二本立てのDVDを金曜日にツタヤで借りてこの休みに見ました。
剣道の達人、吾妻が道場で斬殺される。達人と剣を交えて勝てる人間は限られている。しばらくして、その吾妻の唯一無二の親友である関が出頭する。なんでも、ライバル同士、真剣で一度決闘をするべく、お互い死に至ってもお互いにその責任を負わない覚書を交わした上で、真剣勝負をおこなった末、老体の関が不幸にも生き残ってしまった、というのだ。
いくら剣の道を究める者同士の覚悟の上の結果とはいえ、そんな非常識なことがあるだろうか。右京と薫は疑問を抱く。そして、犯行現場の状況写真をみて、斬った者の足跡が残っていなかったことから、決闘のあと誰が斬ったか分からなくするために何者かが床をきれいに掃除したのではと推理。そうして、道場の師範代・ふみ(役:原千晶)が容疑者として浮上する。
右京の巧みな誘導尋問により、ふみはつじつまの合わないことを言ってしまう。「もうしわけありません。私がやりました・・・」その言葉に対して薫。「俺らは本当のことを言ってくれと言ったんです。」実はふみも真犯人を庇っていた・・・はたして真犯人は?そしてその動機は??
前作「ツキナシ」同様、楽に見られる短編作品のようですが、その実、すっご〜い話なんです。存在感こそあまりありませんが、ぼくはスペシャルを含めシーズン5で3本の指に入るんじゃないかな、と思うほどの傑作だと思います。とにかく真犯人登場の場面はアッと驚く。でその動機には、ものすごく感情移入させられます。
「あんたがいる限り、いつまでたってもウジ虫のままなんだよ!」
「懺悔の気持ちが、剣聖を単なる父親にした」鳥肌モンの台詞満載です。
「無駄な動きは隙をつくる」
学生時代剣道をやってたぼくの胸にグサっとくる言葉。
これが単に剣道のことだけでなく、嘘を取り繕うとしてとっさについた無駄な嘘が、嘘であることをバラしてしまうふみの言動とリンクしています。
最後に、今作を象徴するキーフレーズ。
「未熟者めぇ〜」
これが何を表すかは見てのお楽しみです。
ぜひ見てください。