自分をゆるす年末


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引っ越し先で使うキッチンキャビネットをつくってもらうため、学芸大学の家具屋さんへ。その前に、せっかく学芸大学に来たのだからと、好きな本屋を2軒はしごする。

 

「SUNNY BOY BOOKS」古く小さい店内にぎっしりと本棚がひしめき、唯一ある壁面も展示品で埋まっている。この、どこから見ていったらいいの?と迷ってしまう雑多感が好きだ。好きなのだけれど、あまり長居できなかったのは、たくさんお客さんが来ていたからだ。住宅街のなかにぽつんとある小さな本屋さん、この中で数人が本を物色している。人気店だ。そんな本を愛するお客さんがゆっくりと本を楽しむ空間を、私の身体でさらに窮屈にはしたくない、と不意に思ってしまい、そそくさと店を出た。またいつでも来られる。

 

そのあと寄ったのは「BOOK AND SONS」。フォントデザインに関する本や海外の写真集などを専門に扱う、自分にとってちょっと敷居の高い本屋。あまりうかつに立ち寄れないからこそ、何か買おうと意気込んで入るのが気持ち良い。instagramで見て気になっていた写真集も良かったけれど、今日は表紙の凹凸感にひかれ、モノとしての魅力を感じるフォントの本を選んだ。ちょっと奮発した。

 

 

今日から12月。以前、ひょんなきっかけで吉祥寺の画廊で出会い、この年末に「SUNNY BOY BOOKS」で個展を行うという作家さんが、年末が1年で一番好きだと言っていた。「一年間の自分をゆるせる年末」という言葉に触れて、そう思える年末の過ごし方はなんて素敵なんだろうと思う。そうやってゆっくりと過ごすには・・・自分はまだ「自分をゆるす」ほど頑張れていないんじゃないか。いまの目の前の仕事を、もっと集中して、ひとつひとつ片づけていったらどうだ、と言いたい。じゃないと年末、自分をゆるしてあげないぞ、と。