書く習慣を心がける

なんとなく頭に思い描いていることを、書き記すこと。「おっこれいいアイデアじゃないか」と思ったことをすぐメモすること。行きたいところ、行くべきところをリストアップすること。なんでもいいから、書くことに対するハードルをとにかく下げて、どんどん記録する習慣を身につけたいと思っている。

 

 

きっかけは、ずいぶん前に買ってずっと手元に置いているクロッキー帳。建築学科の学生にとっては必需品だし、建築の設計者も身近に置いているものだ。エスキスは、自分の頭にぼんやりと浮かんだイメージを可視化する作業。形にすることで初めて、自分の考えに気づくということもある。

 

当然絵だけでなく、言葉も。何かで読んで心に残ったフレーズを、残しておく。あとで見返したときに、書いた当時のことを思い出して、忘れていたアイデアがよみがえることもあるだろう。だから手元にクロッキー帳を。ピンときたらすぐに書けるように。

 

 

「仕事のできるメモ魔」にあこがれる。メモをとることで他人に一生懸命さが伝わるというメリットもあるけれど、それ以上に、メモをとる作業によって記憶が深化されるという感覚の方が大きい。小学生の時に漢字練習帳にひたすら漢字を書いて覚えたように。そして、それと矛盾するようだけれど、書くことによって安心して忘れられるという側面もある。あとで見返せば辿れるんだから、頑張って記憶する必要がない、その安心感が、気持ちに余裕をもたらす。

 

メモの魔力 The Magic of Memos (NewsPicks Book)

メモの魔力 The Magic of Memos (NewsPicks Book)

 

 

 

いつものカフェで。カウンターでコーヒー飲みながらボーっとする時間も好きだけれど、クロッキー帳を広げて、思い浮かんだことをひたすら書き連ねる、その集中作業時間も好きだ。そういうとき、普段とは違う気持ちが湧きあがって、文字に現れるような気がするから不思議だ。

 

 

夕方、天気が良いし気分も良かったので走った。相変わらず運動不足がたたってすぐにバテるし、なかなか体力は戻らないけれど、それでも走りながらあれこれ考えている時間はとにかく気持ち良く、このハイな感覚があるから走れていられるのだと思う。本当は、ふと思い浮かんだ言葉をすぐ書き記せるように、クロッキー帳をもって走れたら最高なのだけれど、いかんせん、走りながら文字を書くのが難しい。汗で紙がベトベトになるだろうし。この問題を解決できたら、発明だと思う。

 

 

書くことを習慣にする。そうすると、仕事について日常的に考えることも習慣になりそう。休日は休みなんだから仕事のことは忘れてリラックス、というのも分かるのだけれど、そうじゃなくて、リラックスしながらもアンテナを張って、どうすればいまのプロジェクトがうまくいくか、もっと気持ち良く効率よく働くにはどう動くべきか、を考える。そうして頭から出てきたものを、クロッキー帳に書き記す。これを毎日のクセにできたら、もうちょっと、他人に振り回されず、自分を見失わず、丁寧に仕事ができるんじゃないかという気がしている。