誰かを幸せにするために

大人になりたい。大人の男になりたい。そう思いながらも、じゃぁ何をもってオトナって言うの?という問いにはこたえられない。なんとなく、オトナっぽい人になりたい。

 

いまの自分は、そのイメージする大人像とはほど遠い。今日だって、クライアントからのメールにびびって背筋が凍るようにおびえたり、プロジェクトの説明会での自分の説明が分かりづらくなかっただろうか、こちらから一方的にまくしたてるようにしゃべって相手を置き去りにしていなかっただろうか、と悔やんだり。世の大人はそんなことで動じたりしないだろうに。

 

そうか、そうだよな、こういう堂々とした大人を目指していたんだった、ということに改めて気づいたのは、いつもの書店でふとこの本が目に留まったから。「大人の流儀」シリーズの最新刊。こういう大人になりたくて、行きつけのお店をつくろうとしてみたり、親に敬語で話しかけたり。形ばっかり気にして、なにしてんだか。

 

過ぎてしまえば笑う時間も訪れる。それが人間の生き死にである。

 

それでも生き続ければ、それだけで誰かを救っているのかもしれない。

 

著者は自らのことをノンキだ、極楽とんぼだと言うけれど、むしろそう言い切ってしまう堂々としたふるまいに、自分にとっての大人を見つけ、あこがれる。

 

誰かを幸せにするために 大人の流儀8

誰かを幸せにするために 大人の流儀8