インテリア雑誌

事務所からほど近くに、土日限定でやっているカフェがある。普段は夜オープンするバーなのだけれど、そのマスターの奥さんが、昼間店を閉めているのはもったいないということでランチを出し始めたのだそう。平日そこにないものが、休日だけ現れる。一方自分は、平日昼間にそこへ行くことはほとんどないけれど、休日、仕事で事務所に行ったときに立ち寄ることができる。それに下戸な自分はバーのお客になれる気がしない。こうして、必然的にカフェの方に行くことになる。今日はコーヒーだけでなく、初めてランチを食べた。キーマカレー。こういう手作りの味が本当に良い。

 

コーヒーを飲みながら、事務所のすぐ近くの古本屋で300円で買った古い北欧雑誌に目を通す。デンマークの家具デザイナー、ポールケアホルムの自邸がすごく良い。家具がずっとそこにあったかのように自然にたたずんでいる。モダンでありながら、冷たい印象はまるでなく、住み心地の良さを感じるようなあたたかさが、写真からも伝わってくる。天井に照明がなく、置き型ランプで明るさを確保するという発想も良い。点けたいときに点けたい場所だけを。そんな必要最低限主義を感じることもあれば、椅子は決して少なくない。あるべきところにあって、浮いているものがない。そんな自然な家具配置を、自分も参考にしたい。

 

このところ、住宅雑誌、特にインテリア雑誌をよく買う。自分に設計センスがないというコンプレックスを、こうした雑誌を通して美しいインテリアに触れることで解消させる。自分では設計できないけれど、こういう事例があって、こういう考え方が参考になりますよ、ということが頭にパッと浮かぶようになりたい。