風に舞う桜の花びら

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自宅隣のホールでお花見イベントがあった。ウクレレ演奏を聴きながら桜の花を眺める。月並みだが、春を感じる素敵な時間だった。

 

「満開の時より、それが過ぎて花びらが散っていく風景が良いんだよね」今日、複数の人にそう言われ、納得した。一人は自分の年齢と重ね合わせて自虐的に言ったけれど、「絶頂期は過ぎたかもしれないが、いまも衰えていない。むしろいまが面白いんだ」とい言っているようで、なるほどと思った。まぁ、桜の花に関して言えば、確かに花びらが風に飛ぶ様子の方がきれいで、見ていて楽しいかもしれない。

 

 

住んで良し、見て良し、食べて良し。そして人と話をしてつながることができる。自宅周辺が地域コミュニティであり、また一定の目的のために集まるテーマコミュニティでもある。ホールで手作り市が開かれれば、作家さんや作品に会うために集まる。隣の美味しいフランス料理のレストランには、それ目当てに人が集まる。こうして出会った人と人が新しい価値をつくる。そういう循環ができれば良い。

 

漠然とした夢がある。自宅の中庭でマルシェをやることだ。朝市もいいな。特別なものを集めるんじゃなくて、日常的なもの、しかし普段手にしていなくて「ちょっと贅沢」なもの。例えば毎日の食卓に並ぶ野菜とか。ちょっと美味しい野菜を朝早くから並べて提供したら、毎日の食事がちょっと豊かにならないだろうか。その場で淹れるドリップコーヒーも良い。それこそウクレレ演奏なんてのもどうだろう。近所迷惑にならない範囲で。いろいろと空想はふくらむ。

 

 

コーヒー一杯飲む場所にすら困るような地方の街で、それには私の故郷も含まれるのだけれど、でもこんなものがあったら楽しいだろうな、そこに住む人の心も豊かになるだろうな、と思うものがある。本屋だ。小学生は学校帰りに絵本を覗きに立ち寄る。平日忙しいサラリーマンは、休日、仕事の情報収集用の本を買いだめする。主婦は料理の本だったり、エッセイだったり。

 

イメージするのは、世界の本屋を紹介する本で見たアメリカの本屋。「バーツブックス」平屋の簡易そうな建物にぎっしりと詰まった本棚。横殴りの雨が降ったら波板の庇をくぐって雨水が本を濡らしそうな勢いだ。そんな乱雑感が良い。それが囲うパティオにはテーブルとパラソル。そこで本を読んだら気持ちよさそう。営業時間外でも、置いてある缶にお金を入れれば本を持っていける。人と人との間に信頼関係があるからこそ成り立つしくみ。でも、言葉にしたらカッコいいけれど、田舎にはいくらでもあるでしょう?無人の野菜販売所が。私の実家の近くにもある。

 

世界の夢の本屋さん3

世界の夢の本屋さん3

 

 

本、それも大型書店やチェーン店にあるような新刊書だけでなく、自分でコンセプトをもってセレクトした、ぜひ読んでほしいという本を置こう。本だけでなく、厳選した手作りの雑貨、紙文具、活版印刷のポストカード、メッセージカードなんかも置きたい。コーヒーと日本茶とお菓子でくつろいでもらう喫茶スペースも必要だ。そうしたらちゃぶ台もいるな。そんなことを、頼まれもしないのに、また自分に運営する勇気もないのに、考えたりする。

 

(参考:実家近くの複合施設に学ぶ)

kariage-japan.com

 

 

頭の中に描いているだけで終わっているうちは、やりたいことでもなんでもない。何かそれらしい理由をつけて、実現するための具体的な行動に移さないのであれば、それは本当にやりたいことではないんだ、きっと。自分は本当は何がやりたいの?そんなことをじっくり考える、日曜日。

 

今週のお題「お花見」