激アツな二子玉川

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二子玉川に行ってきた。いま事務所で取り組んでいるプロジェクトが二子玉川にあって、そこは駅から10分以上歩くのだけれど、今日、駅からの道を歩いてみて、「徒歩何分」という数字だけでは判断できない価値っていうのがあるということを感じた。駅を出て、二子玉川ライズを通って、洗練された店舗が並ぶ路を歩き、子供たちが無邪気に遊びまわる公園を抜けて、大きな庭園の脇を通って、多摩川沿いの静かな住宅地へ。その間、目的地までの遠さと暑さで滅入ったかというと決してそんなことはなく、あれもこれもと眺めているうちにあっという間に着いてしまった、そんな感じだった。「徒歩何分」という数字では、距離は判断できても、そこを歩いているときの快適性は判断できない。

 

蔦屋家電が刺激的だった。広い店内に点在するたくさんの本棚。その向こうではパソコン?を売っている。別のところでは音楽コーナーがあって、CDやレコード、イヤホンなどを売っている。さらには腕時計も。さまざまな商品が同じ店内にひしめきあう混沌。あれもこれも、といろいろな方向に目が向き、だんだんバテてくる。商品を一通り見て回るには、一日じゃ足りない。

 

・・・だからこそ、こういう街に住んで、日常的に通うのが、こういう街に暮らすことの楽しみなのだと思った。と同時に、自分はその楽しみ方はできないなぁ、とも思った。一日じゃ足りないから、何度か行ってみたいとは思う。だけど何度か行くと今度はその刺激にも慣れてきて、面白さを感じなくなってしまうのではないか。逆に混沌とした空間をうるさく感じてしまうのではないか。もし自分が住む街を選ぶとしたら・・・こういう刺激的なスポットに近いことは条件にしないかな。こういうスポットは、行きたいと思い立った時に、遠かろうが、行けばいい。そう思ってしまった。

 

TSUTAYAなんて、自分が子供のころは、便利で、安くCDやビデオをレンタルできて、日常的にふらっと行けて、良く言えば敷居が低いのだけれど、悪く言えばチープ、そんなイメージしかなかったのに。いまじゃ代官山や中目黒でも注目を浴びる「蔦屋書店」。不思議なものだ。

 

駅の反対側。その独創性に惚れて好きになったリネン専門店がある。リネン100%のカーテンを、オーダーメイドでつくれる。クロス、タオル、枕カバーなども、質素で、つい手に取りたくなる。こういうものがすんなりと馴染むような、優しい部屋をつくりたい。

 

二子玉川は、刺激が強い街。暮らしに対する欲求を満たす何かが、必ず見つかる。一方で、多摩川沿いの河川敷を歩いていると、自宅近くの河川敷を歩いているときもそうだけれど、微笑ましくなる。空と水と緑があって、要は自然があって、そこに走っている人や遊んでいる子供たちがいたりする。自分にとっての二子玉川は、「そこに居たくなる」ような空間と「わざわざでも行きたくなる」ような空間が混在している、多面性をもった街だ。