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せまい家

狭い家で広く住む。この面白さに、気づいた。

 

地方の一軒家で生まれ育った自分の実家は、世間でいうところの広い家に属するんだと思う。近所もみんなそうだったし(だいたいマンションなんてない場所だし)、家とはこういうものだ、と思って育った。就職して独り暮らしを始めた最初のマンションの小ささと言ったら、なかった。布団を広げて、ちゃぶ台を置いたら、もうなにもできないような5畳の1K。いま思い出してもほんとに小さい。これじゃ人間も小さくなってしまいそうだ、なんて思いながらも、最初は独り暮らしができるというワクワク感が勝っていたから、苦ではなかった。

 

この本を読んで、別に独り暮らしでなく家族暮らしであっても、狭い家でいくらでも楽しく過ごせることに、気づいた。30㎡のワンルームに夫婦二人で暮らしているのに比べたら、自分は広く住んでいる方だ。この工夫、参考にしたい。

 

狭い家で工夫して暮らす、といったら、まったくモノがないホテルのようなところなのかと思うけれど、実はそうでもない。生活感はにじみ出てるし、好きなもの、欲しいものを我慢しない。ただあれもこれもと手を出すんじゃなくて、なくてもいいものは排除しつつ、自分に必要なものは大胆に取り入れる。そういう明確な取捨選択が大切なんだと思う。

 

10.5畳のスペースにクイーンサイズのベッド、直径152センチのローテーブル、ソファ、棚、テレビまで。それぞれの家具は小さくしたいと思いがちだけど、そうではない逆の発想。でかいテーブルがどんとあれば、そこがリビングにもダイニングにも仕事場にもなるという、用途別に空間を分けない考え方が、重要なんだ。

 

私も、知らず知らずのうちに、実践していることがあった。いわゆるリビングは、ない。テレビもない。ダイニングテーブルでご飯も食べるし、パソコンだってやるし、手紙を書いたりもする。壁面本棚が結構なスペースを陣取っているけれど、これが理由で部屋が狭くなったと嘆くことは、ない。ほんとに欲しいものは我慢しない。ただし、なくてもいいかな、とか、買おうか迷うな、というようなものは、買わない。これを徹底したらよいのだと思う。

 

 

あえて選んだせまい家 (正しく暮らすシリーズ)

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