自分の夢は何か

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自分の夢は何か。何を成し遂げたいのか。そのことを、子供のころから考えるチャンスがたくさんあったはずなのに未だに人に胸を張って言うことができないこのことを、真面目に考えるキッカケになった。


 

彼女とは、大家さん主催の手作り市で出会った。コーヒーに対する情熱と、地元で実店舗を持つことに対する情熱が誰よりも高く、身近でおいしいコーヒーを飲めるところが少ないと思っていた自分にとって、彼女は救世主のような人だった。そしてその彼女の夢が、実現に向けて急ピッチで進んでいる。

 

そんな彼女と話をしていると、グングンとその熱の渦に引き込まれるというか、もぐりこむというか、そういう感じだった。どんどん身体から湧き出してくる想いのようなものが、夢の実現への最適ルートへと誘導しているんだと思った。といって、想いだけで突っ走っているのかというと決してそうではなく、冷静に自分が勉強すべきことを知っていて、自分を磨こうとしている。いままでの自分の無知、無頓着を、恥じた。

 

 

それが何の世界でもいいから、ナンバーワンでもオンリーワンでもどっちでもいいから、一番であるべきだ。敵のいない、突出した何かを持つべきだ。そういままでは思っていた。競合がいっぱいいる世界でいくら頑張ったって意味ないぞ。他にいくらでも代替要員がいるような役割を買って出たって無駄だぞ。そう思っていた。大好きな昔の洋画「ポリスアカデミー」で言えば、心優しき怪力大男、モーゼスハイタワー。ひときわ目立つ、高い塔のように突き抜けた存在。それが理想だと思っていた。だけど、いまはちょっとその理想のニュアンスが変わりつつある。

 

高い塔を目指すのではなく、低くても、太く、がっちりと根をおろして、そこにずっとい続けるような、と言ったら良いのだろうか。タワーマンションより低層マンション、といったら例えがちょっとずれる気がするけれど、それに近い。人より背が高いかは、あんまり気にしない。負けたって正直あまり悔しくないです。面白い実績を残している仕事人を見ると、すごいなぁとはもちろん思うけれど、そうなりたいと思うかというとそうではなく、「はいはい、すごいすごい。自分には無理でーす」て冷めてしまう。高い塔を目指すのではなく、低くてもずっとそこで価値を提供し続ける低木のような。そんなイメージが理想だと、頭に浮かんだ。職場の近く、新しくできたビルの前に立つ幹の太くゴツゴツしたオリーブをみて、まぁ例えるならこんな感じだ、と思った。

 

 

彼女からエネルギーをもらったあと、ちょっと仕事があって事務所に行ったら、スタッフが全員、いた。土曜日なのに。明日も仕事で朝早いのに。そうだ。夢がどうこう、将来の目指す方向がどうこう、と考えるのももちろん大事なのだけれど、それよりもいま目の前の仕事を、周りのスタッフがそうであるように、全力でやんなきゃマズい。いまはそれを全力でやって、クライアントにありがとうと言ってもらうことが、夢だ。