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イノベーション

午前中、仕事で中目黒へ。洗練された街というイメージが強い、私にとって刺激臭のある街だ。ただでさえ人の多い日曜日、自分なんかがゆっくり過ごせるはずがないんだ、と思いながらも、新しくできた蔦屋書店に立ち寄った。中目黒へ来たらココへ、と思っているエスプレッソ専門店に行ったらシャッターが閉まっていたので、仕方なくだった。蔦屋書店と地続きになっているスターバックスはきっと満席で、座れないだろう。でも行ってみることに価値があるのだと思って入ってみたら、午前中の比較的早い時間だったからか、座ることができた。

 

ドリップコーヒーを待っているわずかな間、蔦屋書店で本を見ていたら、松浦弥太郎さんの特設コーナーがあって、驚いた。中目黒に縁のある方とは思っていたけれど、ここでこうして繋がるとは。初めて目にする文庫を迷わず手に取ってすぐレジに行ったのは、もうすぐドリップコーヒーを渡されるからと焦ったのもあるが、それ以上に、この繋がりに一期一会を感じたからだ。

 

本好きによる本の紹介。ここに紹介されている本のほとんどを知らない私は、まだまだ彼に近づけないじゃないか、と困惑しつつも、自分は自分なりの本のセレクト眼をもって、本を大切にしていきたいと思う。

 

ぼくのいい本こういう本 (朝日文庫)

ぼくのいい本こういう本 (朝日文庫)

 

 

本屋とコーヒー屋。それぞれは別に新しいことでも何でもない。しかしそれが組み合わさったときに、新しい価値が生まれる。イノベーション(=革新)とは、まったくのゼロから新しい価値をつくることではなく(それはインベンション(=発明)と言うのだとか)、既存のものを組み合わせて新しい価値をつくることだ、と聞いたことがある。まさにそれだと思った。蔦屋書店とスターバックスがくっついてできる価値。そこで買った本を読みながらコーヒーを飲むのはもちろん、買わずとも、つい棚にある本を手に取ってそのままコーヒー買って飲みながら読みたくなる。

 

 

仕事終わりの夕方、いつもの美容院でマスターとおしゃべりをする。ここ最近は読んでいる本の紹介し合いで盛り上がる。自己啓発本なんて読まない、そんなものになんか頼らずに我が道を行くんだ、なんて言いそうなマスターだけれど、意外と自己啓発本を好んで読むのだとか。ちょっと読ませてもらったものが、とても面白かった。1人で夢を叶えるには時間がかかるけれど、4人で協力し合えば最短で夢を叶えることができる。言われればその通りだと思っても、その重要性にいままで目を向けていなかった。自分で本屋に行く限り手に取らないであろう本にも出合えるのが、人紹介の面白いところ。

 

実践! 世界一ふざけた夢の叶え方

実践! 世界一ふざけた夢の叶え方

 

 

祈りの幕が下りる時 (講談社文庫)

祈りの幕が下りる時 (講談社文庫)

 

  

午前0時の忘れもの (集英社文庫)

午前0時の忘れもの (集英社文庫)

 

  

小説好き、自己啓発本好き、そして密かに壮大な夢を持っているマスターに、午前中の蔦屋書店の話を自慢げにしたら、本を買わなくともコーヒー飲みながら読めるはずだよと言われ、たじろいだ。えっそうなの?商品はさすがにダメでしょ。と思っていた自分はどんだけ田舎者だ?蔦屋書店とスターバックスの融合が生み出すイノベーションは、私の想像の遥か上にあった。