家具の魅力

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今年は自分にとって、とても大きな買い物をした。家具屋さんにお願いをし、部屋に壁面本棚をつくった。賃貸住宅なのに。天井いっぱいまでの家具をつくっちゃって、引っ越すときどうすんの?という問題は確かにあるけれど、それ以上に、自分でオリジナルな本棚をつくりたい、という欲望の方が勝った。引っ越す時のことは、引っ越すときに考えれば良い。

 

この本棚に、少しづつ本が集まってくるのを、眺めるだけでも楽しい。無理に本をたくさん買って区画を埋めよう、とは思わない。ゆっくりでいいから、時間がかかってもいいから、読んですぐ飽きちゃうんじゃなくて、ずっと保有しておくに値するような、1年後も10年後も持ち続けていたいと思うような本を、所蔵していきたい。

 

賃貸暮らしだと壁に画鋲一つうてない。だからオリジナルな部屋にできない。だから住まいは建てるものだ(もしくは買うものだ)。少し前までは、私もそう思っていた。自分で設計して自分で家を建てることこそが、オリジナルな、自分だけのライフスタイルを実現できるぴったりの暮らしを手に入れる方法なのだと。しかしその考えもだんだん薄まってきて、たとえ賃貸であっても、工夫すればそれなりに自分なりの住まいをつくることができるのだと思うようになった。建てることだけに拘るのは視野が狭いのではないか、と。そして、賃貸でも自分らしさをつくることができる、そのための道具が、家具なのだと。

 

家具の魅力を再認識した一年だった。今年のボーナスを前借りしてつくっちゃったような感じだったから、これからそれ以外のものにお金を費やしたらバチが当たりそうな気さえする。来年以降、この本棚とそこに集まる本にかなうようなオトナになりたいと、本気で思う。