有意義に落ち込む

夕方、少し仕事。運営サポートをしている管理組合の総会で、また言わなくてもいいことを言ってしまった。あれほど「しゃべりすぎるな。何も口を出さず終わったらダメだけど、言うべきこととそうでないことを区別せよ」と自分に言い聞かせて臨んだのに、うまくいかない。

 

だいたいが、準備を怠る自分のなまけ癖が原因だ。どうやって説明すればきちんと伝わるか、それを前もって準備しないといけない。それでも、特に大きな議案がないとか、他の案件で精一杯で気が回らないとか、楽する理由ばかりを集めて準備不足を正当化する。これはまずい。

 

 

仕事でミスをしたなぁと落ち込む時は、まずはとことんまで落ち込もうと決めている。どんよりとした気分を、それが消え失せるまで全身で受け入れる。「もう過ぎたことだ、くよくよしても仕方ない」と開き直るのはやめようと思っている。他人が見たら「あ、あのひと何かあって落ち込んでるな」とひと目で分かるだろうなぁと思うくらい、分かりやすく凹む。そうしようと決めている。その時間がどんなに憂鬱でも、時間が経てばいずれ気が晴れるということを知っているから。

 

こういうとき、まっすぐ帰宅しようという気になれず、たいていどこか、居心地が良くてよく行く場所に立ち寄りたくなる。落ち込んでいる時間を大切に。有意義に落ち込むために。

 

と言って、行くのがオシャレなカフェとか、粋なマスターがいるバーとか、賑やかな酒場だとか、そういったところではなく、平凡なチェーンのパスタ屋さんなんだから、ダサイなぁとも思う。でも、ダサくてもいいや。窓から見える道路脇のオリーブや、正面の本屋で本を見繕っている人をぼーっと見ているだけでも少しづつ心が晴れてくるし、だいぶ顔なじみになりつつある店員さんの顔を見るだけでも、仕事のミスによるダメージを減らすことができる。ここが自分にとっての「退避場所」なんだと思う。

 

 

ストレイテナーホリエアツシさんが以前、落ち込みたい時に聴くということで「Carissa's Wierd」というバンドを紹介していた。普段あまり落ち込まないという彼は、「こんなに嫌なことがあったのに、そんなに波風たたないの、自分?」と思ってしまい、とことんまで落ち込みたい時があるのだとか。そういうときはこの曲を聴く、という出会いって、いいなぁと思う。

 

落ち込みたい時に聴く曲か・・・自分の場合、居心地の良い場所に居て、顔が死んでいるような状態でもそっとしてくれる人が居て、そこでの時間を数十分過ごせば、有意義に落ち込むことができる。