砂の塔

この15年間を、首を長くして待っていたと言ったら、うそになる。彼らに「15年間待たせてゴメン。」と謝られるほど、彼らのことを怒りながら待ち続けていたのかと聞かれると、違う気がする。

 

中学高校時代は、彼らの音が身近にあることが当たり前だった。新曲が出る度にCDを買う興奮を味わっていた時期だ。しかし解散して、その生活は一変した。それでも、彼らの新しい音がないことにも徐々に慣れて、いつしか当たり前になった。当時の曲を繰り返し聞くことで、生きていけた。寂しさはあまりなかった。ソロで見たり聴いたり出来たし。だから、いまも「久しぶりだなぁ」という懐かしい感が、そもそもない。ないことが当たり前だったいままでの生活に、かつて眩しかった光が加わって、ちょっと贅沢になったくらいの感覚だ。

 

 

新曲のCMでのお母さんの言葉を聞いて、感動した。あぁ、待ち焦がれて再会するってこういうことなのか、と。娘が若者らしいイントネーションでぶっきらぼうに言い放つ。その時間の長さを余計に感じさせる。

 

お母さんの涙に、世間の気持ち、そこには当然僕の気持ちも含まれるのだけれど、それがすべて凝縮されていると思った。この涙こそ、15年待ってたファンの気持ちだ。だから、お母さんのあの涙に、ぐっと来るものがある。再集結なんてないんだろうなぁと諦めてた自分は、バカだ。

 

来週は、いち早くCD屋へ行って、初回盤を買わなければ。表題曲とカップリング(といっても再集結曲「ALRIGHT」だけど。これをカップリングと言うのか?)のほかに、ライブ音源が12曲。合計14曲!!これをシングルと言っていいのかい?

 

 


砂の塔 / THE YELLOW MONKEY

 


収録曲解禁篇 『砂の塔』スペシャルティザー映像 第二弾

 


母と娘とザ・イエロー・モンキー 『砂の塔』CM