「やらなければ」サイン

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「お盆休みはどうやって過ごすの?」こういう質問はキラークエスチョンだと思っていて、聞かれるとつい身構えてしまう。ここでつまらないことしか言えないとつまらない人間だと思われてしまうし、かといって、たまには仕事を忘れて大はしゃぎする、というのもしょうにあわない。無難に「実家に帰ってのんびりしますよ」とか「友人と会って久しぶりに飲みますよ」なんて言ってごまかすのだけれど、ここ数年、心から楽しんでリフレッシュできたなぁ、と思える過ごし方はしていない。

 

まとまった休みの有意義な過ごし方は、なにも旅行に行ったりだとか、友人と会ったりだとか、趣味を満喫したりだとか、そういうアクティブなことだけかというと、決してそんなことはない。そのことを、本書で知った。

  

「とにかく勉強」旅行好きな知人にこの休みに何をするのか聞いたらこう答えられ、そうか、とにかく勉強なんだ、と自分の尻をたたいたという話がある。これを読んで、まぁ他人の受け売りではあるのだけれど、自分のためになる勉強を集中的にこなすことも立派な休みの過ごし方だ、むしろ無為に遊び呆けるより、少なくとも自分にとっては建設的だ、と思った。

 

とにかく勉強。いい言葉だと思う。そう言える大人でありたい。以前、社会人になりたてのころ、社会人の大先輩に「学生の時より大人の方が勉強するんだよ」と言われた。あの勉強で苦しかった学生時代をようやく卒業できたというのに、これからの方が勉強しなければならないなんて、さてどうしたものか、と当時は思っていたけれど、今はその意味がよく分かる。自分から率先してやろうと思わない限り進まないのが、大人になってからの勉強の特徴であり、やっかいなところだ。その「やらなければ」サインが、いま自分をギシギシと押しつぶそうとしている。

 

「お盆休みはどう過ごすの?」「とにかく勉強します」いまならこう堂々と応えたい。・・・もちろん、ちょっと息抜きで、遊びも。