ガソリン生活

見るからに難しそうなオトナな本を頑張って読んで理解しよう、という気持ちは、もちろんちょっとはあるけれども、あんまりない。それをやろうとして本を読むこと自体が苦痛になるのは、嫌だ。それよりは、「分かりやすいね」「ベタだね」と人に言われるようであったとしても、好きだと思える作家さんの本を、つべこべ言わず片っ端から読破するようでありたい。

 

そのふんわりとした印象とは裏腹に、結構分厚い文庫本ではあるが、文庫で出たので、迷わず買おう。

 

ガソリン生活 (朝日文庫)

ガソリン生活 (朝日文庫)

 

 

一人称が車。車の視点でストーリーが進んでいくのが面白い。まだ読み始めたばかりだが、どう話が展開していくのか、楽しみ。

 

のんびりした兄と聡明な弟というキャラクター構成が、面白い。伊坂幸太郎さんの小説に出てくる兄弟って、すごく魅力的なんだよな。「魔王」の安藤と潤也にしても、「重力ピエロ」の泉水と春にしても。お互いがお互いを尊重しているのを感じる。憧れの兄弟象だ。