東京マラソンを完走した友と

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2月22日。日曜日。

 

東京マラソンに当選し、今日まで練習に励んできた元同期と、夕方久しぶりに会った。

 

 

今朝は、雨が降っていた。小雨降る中でテンションが最大限まで下がった状況でのスタート。さぞしんどかっただろう。5年前、自分が走った時もそうだった。号砲が鳴るその時まで、雨がやまなかったあの時の気持ちは、今でも覚えている。つくづく、天候に恵まれないイベントだ。

 

応援に行くよ、とは言っていたのだけれど、自分の会社の仲間が来るかもしれなくて悪いから、と気を遣ってもらい、そしたらゴール後、時間があって、会う気力が残っていたら声をかけてよ、ということになって昨日電話を切った。今日、起きたら昼を過ぎていて、彼が頑張って走っている大半の時間を自分は寝て過ごしていたことを知る。このていたらくぶりには、いつも悩まされる。

 

完走した!という報告と写真がLINEで届き、ひとまず安堵。そして夕方、ご飯を食べよう、ということになり、久しぶりに西船橋へ向かった。

 

 

駅で会った彼は、足の痛さに顔をゆがませ、それは亀のようにゆっくりと、歩く。フツーだと笑っちゃうんだけれど(いや、実際、少しは笑っちゃったかも)、それよりも、「そうなるよねぇ」となり、5年前、自分も走って足を痛め、帰りの南船橋駅での乗り換えで階段を降りることがとにかく苦痛で、翌日の会社を休んでやろうかと本気で思ったことを、思い出した。

 

イベント自体はものすごく楽しんだみたいで、ほんとにビックリするくらい、たくさんの写メを撮っていた。私とほぼ同じ記録と聞いて少し安心していたのだけれど、そんだけ写真撮りながら走ってたらそりゃぁ遅くもなるよ、と思った。私と共通していたのは、とにかく沿道の歓声が励みになって、それがあったからこそ走れた、という気持ち。それを興奮しながらしゃべる彼を見て、また走りたいな、と思うようになった。

 

 

ちょっとしたおみやげに、と思って、会う直前に駅中の店でメロンパンを買っていた。ほれ、疲れただろうから甘いものでも、と、軽い気持ちでわたすつもりだった。しかし、会った瞬間の「会えてよかった」みたいな感じの彼の笑顔を見て、さらに、パンパンでモノが入る余地がなさそうな彼のリュックを見て、ここで差し入れすることが彼にとって負担になってはしまわないかという気持ちが支配し、ついに、ほれ、とそれを出すことができなかった。プレゼントで気持ちを伝えようとするも、相手を慮って結局できなかった、というエピソードが松浦弥太郎さんの本にあったけれど、その気持ちが、初めてわかった気がした。家に帰ったあと、ひとりでそれをがっつり食べてしまったという点で、自分にとってあまりキレイなエピソードにはなりそうにないが。

 

あなたにありがとう。 (PHP文庫)

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