続けることで得られるもの

12月20日。土曜日。

 

昼間、少し仕事。資金調達について金融機関と打合せ。

 

何の問題もないであろう、軽い気持ちで訪れたら、どっこい、審査は受けられません、との回答。なんでも担保価値の問題だというが、その物件を企画する立場の自分としては、どうにも納得しがたい。可能性は低いのかもしれないけれど、とりあえず審査に回してもらえないだろうか、とお願いするも、なかなか話を進めることができない。担当者からの応答が、ほぼ同じ言葉の繰り返しで若干イライラしながらも、それでもなんとか進めるにはどう切り込めば良いのか、心を鬼にして語気を荒げてでもねじこまなければならないのか、なんて考えながら、しかしそんなこともできずにうなだれていると、おもむろに担当者が席を立った。そして1分後、戻ってきた。課長を連れて。課長に、ほぼ同じ内容のことを、それはまぁ説得力のある言葉で切り込まれ、諦めざるを得ない状況となった。課長の力はすごい。そして、課長に頼らざるを得ない状況を作り出してしまって、担当者に申し訳なくなった。

 

金融機関との話は、うまく転がっていける自信がまるでない。不吉だ。まだ先があるのに、これがまたうまくいかなかったらどうしよう。悩みの種は尽きない。

 

その後、事務所のお隣さんと食事。悩みの種なんてものはひとまず忘れ、あっけらかんとしたお母様と、楽しい時間を過ごした。自由が丘でお店を開いて50年以上!とのこと。その歴史をたったいま知り、目の前にいるお母様が突然ものすごい人に見えるようになった。すさまじい行列ができる店を評価しながらも、「そういう店で、続いてる店ってないのよね」とバサリ。そりゃぁ50年以上行列できてたら、すごいを通り越して、疲れてしまいますよ。

 

説得力のある言葉で話を進める銀行の課長も。それこそ自由が丘が栄える以前から、地道に営業し続けるお母様も。続けることで得られるパワーっていうのを、いままで過小評価していたように思う。ふと、「大切なのは、続けること」というドラマーの言葉を思い出す。