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贖罪

湊かなえさんの「贖罪」をいま読んでいる。「告白」を、当時、本当に面白いのか?と半信半疑で読んで体中に電流が走ったのを思い出す。それ以来、数々の作品が出ているのは知ってはいたし、興味はあったが、なかなか読むまでには至っていなかった。その世界に潜り込むのに、勇気が必要だったからだ。それくらい、覚悟して読まないといけないと思っていたからだ。今回、ふとその勇気が湧いてきて、手に取った。

 

友達を殺され、犯人に会っていながらその顔を思い出せず、十字架を背負った4人の少女に、悲劇の連鎖が起きる。少女それぞれの視点で、それが手紙であったり壇上での説明会の言葉であったりするのだが、淡々と語られていく。「そんなことが起きていたのか!」とか「そういうふうに思っていたのか」とか、驚きがどんどんやってくるのが、相変わらずすごい。

 

まだ読み途中だけど、とにかく感じるのは、「自分に対する過小評価」と「出来事に対する敏感さ」。普通の、おおらかな人だったらなんとも思わないであろうことに反応してしまい、真面目に悩んでしまうことが、悲劇を生んでいるのではないか、と思った。

 

少女がどんどん追い詰められていく様が、とても他人事とは思えない。

 

贖罪 (双葉文庫)

贖罪 (双葉文庫)