文章

メールで、手紙で、ブログで・・・。言葉を文章で伝えることって、思いのほか、難しいと思う。

 

言いたいことを整理する時間が、たっぷり確保できる。「あー」とか「そのー」とか、そういった無駄をなくして、簡潔に伝えることができる。言うべきことだけを際立たせて、言うべきでないことは一切伝えたい、ということができる。文字として残せるので、言ったことを相手に忘れられたり、あやふやに聞き取られたりする危険が少ない。だから文章の方が伝わりやすい、と思うのだけれど、実際はそううまくいかない。相手にどこまで伝わったか、それが分からないという点では、しゃべるのも書くのも一緒だ。

 

仕事柄、メールで顧客に説明することが多い。それが、どこまで伝わっているのか、最近不安で仕方ない。誤って伝わっていないか。失礼な言い方になっていないか。「えっそこからですか?」とあきれられるようなことを言っていないか。簡潔に、ていねいに、誠実に、伝えようという意識は人並みには持っていると思う。それでも、不安は尽きない。

 

メールを立ち上げて、新着メールが複数あると、顧客からのお怒りメールじゃないかとハラハラする。一方、「新着メールはありません」というのも、どこか寂しさを感じてしまう。すごく矛盾している。いったい自分は、メールが欲しいのか、欲しくないのか。いずれにせよ、「安藤様 ご連絡ありがとうございます」の言葉に安堵し、「ご検討ください」「ご連絡ください」の言葉に自分の存在意義を感じるあたり、明らかにメール中毒者、メール依存性だ。自分の仕事の大半を、そのメールに操られているかと思うと、それだけで落ち込む。

 

書き手としても、読み手としても。もっとストレスを感じずにメールとお付き合いすることはできないのだろうか。

 

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