トランスフォーマー

 
前にひたすら進んでいこう つまづいたって立ち上がろう
自分を変える事でしか 周りは変えらんない そう思った
TRICERATOPS 「トランスフォーマー」 2006

 

 

先日、事務所のスタッフと食事をした。普段一緒に仕事をしているメンバーとの会話は、なにより建設的だから良い。通路では店員さんとすれ違えない、そんな小ぢんまりした、お好み焼き屋。鉄板を囲んで、もんじゃの具で土手をつくる。ダムが決壊してだし汁があふれないように注意しながら。手では土木作業をしながらも、その場はあくまで議論の場。どうしたら仕事が良い方向へ向かうのか。真面目な話なのに、ぜんぜんつまんなくない。アルコールのせいで、しゃべったことや聞いたことの大半を覚えてないのが難点だが。

 

 

今日は、進行中プロジェクトの上棟現場見学&組合総会があった。入居者を各階へ案内する。これから自分が住む家・・・といってもまだコンクリートの箱で、仕上げはまだだけど、を見てまわりながら、「ここでこう過ごして」と想いを馳せる、入居者の嬉しそうな顔が、良かった。

   

  

ステキな曲だなぁと思いながら、でも歌詞はつい最近までとくに意識していなかった。ラストのコーラスの心地良さだけを意識していた。「本当に変わるべきもの それはきっと僕さ トランスフォーマー」何気なく聴きながら、この歌詞がスっと頭に入った瞬間、いいことをおっしゃる、そう思った。

 

 

仕事をする環境の善し悪しは、自分の周りの人間に左右される、そういままでは思っていた。だけど、そうじゃないんだ。つまり、すべて自分に原因があるんだ。と思うようにしたら、肩の力が抜け、気が楽になった。一見自分には関係ないような出来事でも、丁寧に紐解いていくと、実は自分のせいなんだ。そう決めつけてしまえば、人のせいにしなくなる。「自分じゃどうすることもできない」と絶望せずにすむ。「自分が変わりさえすればいいんだ」と希望を持つことができる。そう思った。生中2杯分のアルコールは摂取したが、そう思ったことだけは覚えていた。

 

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いままで自分が得てきたもの、勉強してきた知識、コーポラティブハウスに対する考え方など。それらを駆使して入居者に高品質のサービスを与えるのには、たぶん限界がある。それらに固執しないで、エネルギーは消費するけれど自分が変わることで、いままでにないサービスを入居者に差し出すことができるとしたら。住まいを楽しみにしている入居者や、竣工に向けて頑張る関係スタッフをみて、周りが変わってくれることに頼るんじゃなくて、自分が変わろう、そう思った。自分こそが自分にとってのトランスフォーマー。