読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

研究者

現在絶賛放送中のシーズン12は観られていないけど、過去作はDVDで随時復習中。シーズン10を観ていて、ふと、研究者に焦点を当てたストーリーが多いのに気づいた。それぞれの研究に対する意欲と、そこで発生する問題が研究者を惑わせる様が面白い。

 

 

Season10-7 「すみれ色の研究」 

相棒season10 中 (朝日文庫)

相棒season10 中 (朝日文庫)

 

 細菌の研究をしている女性研究員が首を吊って死んでいるのが見つかった。その後、特命係に「父が疑われているのか」という少女からの電話がくる。その少女の父は被害者の共同研究者・加藤(役:柴俊夫)。電話を受けた尊がその研究室に向かうと、そこにはすでに右京がいた。加藤は右京の大学時代のチェス部の仲間で、加藤は右京に事件の相談をしていた。

 

現場の状況から犯人を徐々に絞っていき、最終的にたどり着く事件の真相はなんてことはない。それよりも、加藤が研究に心血を注ぐ最大の理由が明らかになった時の感動が半端ない。一見おどおどしながらも、実の娘に疑われながらも、研究に没頭する加藤の一途さが良い。犯人を暴くための右京と尊の小芝居も面白い。

 

Season10-9 「あすなろの唄」

「バクテクロリス」という、油を精製する微生物を研究している高松教授が、大学の研究室で遺体となって発見された。死因は硫化水素を吸ったことによる窒息死。共同研究者の栗田は、研究資金集めを高松に任せっきりで自分が研究に没頭していたことで、高松が自殺したのではないかと言う。

 

自分の研究に信念をもつあまり、研究対象を使ってはならない目的に使ってしまう。このストーリーの結末が浮かばれないのは、犯人がその研究対象を失ってしまうから。硫化水素を扱う研究者が硫化水素を殺人に用いてしまう→硫化水素を蓄積する微生物が、最終的に硫化水素によって死滅してしまう。この流れがとにかく悲しい。

 

Season10-18 「守るべきもの」 

相棒season10 下 (朝日文庫)

相棒season10 下 (朝日文庫)

 

 「二酸化炭素を酸素に替える」研究者の泊が銃撃され、警護をしていたSPの土方がその銃弾を受けて死亡した。土方と警察学校時代同期だった尊は、土方はSPの仕事に恐怖を持ったことが原因で警察を辞めたと言う。そんな土方がなぜ警察を辞めたあと、民間の警備会社で再びSPをしていたのか?事件の瞬間の防犯カメラの映像から、銃撃された瞬間、土方は脇へ逃げるように飛び出していた。土方は銃撃音に怯えて逃げたのか?

 

尊は、土方が「クライアントとの信頼関係を築くこと」を大事にして仕事を断ることもあったことを知る。警察を辞めるきっかけとなった警護のことを聞き、実は土方が逃げたのではなかったことが分かる。その結果明らかになる真相はあまりにも身勝手すぎる。ポーカーフェイスの研究者の真相が明らかになった瞬間は、声を出して驚いた。土方にとっての「命をかけて守るべきもの」は何だったのだろう。自分の結末についてどう思うのだろう。