腕時計の効果

9月25日。土曜日。



「今週は楽勝だった」って言ったら怒られそうだけど、実働3日間だったからほとんど何もできなかった。



でも四半期末でやることは多い。



来月着工を控えてる物件はいま契約に向けて最終調整中。



新規プロジェクトもクロージングを来週に控え、落ち着かない状況。



決して「楽勝」ではありませんでしたよ、昨日は若干頭痛かったし。



来週乗り越えれば少しは楽になるかな。







今日は、今月入った給料片手にいろんなもんを買出しに行った。



古本屋で100円新書を数冊テキトーに見繕う。



食料品を買いに入ったサティの駐車場券売機の故障により、思いがけずタダで停められることになり、車を置いたまま駅前へ。



うまいパンが自慢の駅前喫茶店で「悪魔のささやき」というシビレそうなタイトルの本を読みながら、久しぶりにホットコーヒーを飲む。



凶悪な殺人犯の多くは決して自分とは違う次元の人間ではなく、殺人を犯す直前までそんなことをするなんて自分でも思いもしなかった、ということが多い。



「悪魔にささやかれて」罪逃れのための言い訳や正当化と言い捨てるには、あまりにも多くの犯罪者がそう口にするそう。



そんな凶悪な犯罪者の実情を垣間見て、ひょっとしたら自分の中にも「悪魔」がいて、ささいなきっかけで「悪魔のささやき」を聞くことが自分にもあるのかもしれないという可能性に、一瞬背筋が凍った。



「相棒」の中のストーリーにも「悪魔のささやき」というのがあります。



人を殺す快楽に目覚めてしまう殺人鬼に焦点をあてたそのストーリーと同様の世界がこの本の中にはありそう。








帰りの車中。



5時を過ぎてて「所さんの目がテン」が始まってる事に気づき、カーナビのワンセグを見る。



テーマは「ネイル」



男性にネイルアートをし、してない男性と一緒にティッシュ配りをしたところ、ネイルアートをした男性のほうが早くティッシュを配り終えたという実験結果が出た。



その次に、さきほどとは逆の男性にネイルアートをして同じように実験をしたら、同様にネイルアートをした男性の方が早くティッシュを配り終えたことから、ネイルアートとティッシュを早く配り終えることに因果関係があることは間違いない。



理由は、ネイルアートをすることでやる気がでるから。



女性にとって、付け爪をしたりマニキュアを塗ったりすることで、テンションをあげるという効果があるそうだ。



それも、化粧をした顔は鏡で見ない限り自分の目で見ることはできないが、ネイルアートは自分の目で見る事ができ、かつ普段視界に入ることが多い指先だからこそ、より自分を奮い立たせる効果があるのだそうだ。



その実験結果をみて、所さんが言ってた。



「男で言えば、カッコいい腕時計をするとかね」



ぼくは腕時計が好きだ。



カッコいい腕時計をすることには、実は心理的なメリットがあったことに気づいた。



普段それこそ歩きながらでも自分の手首で輝くカッコいい腕時計が視界に入るたび、それが自分を奮起させることに繋がる。



それこそが腕時計のいいところだろう。



「時計を見る」という行為、もっと一般的に言うと「時間を知る」という行為は、100人中100人がすると言ってもいい。



そんなあたりまえの行為によって、自分を興奮させるステキな力を持っている点が、ぼくが腕時計が大好きな理由です。