久しぶりの読書カテゴリ。
今日、東京へ遊びに行く電車内にて。
一度読んだんだけど改めて読んで、面白かったので紹介します。
「ガウディの伝言」 外尾悦郎 光文社新書
建築家・アントニオガウディによって建てられた、いや、未だ延々と工事が行われているスペインのサグラダファミリア。
そのサグラダファミリアの工事に携わっている彫刻家の外尾悦郎氏による、ガウディとサグラダファミリアの記録。
今まで知られていなかった(というか知らなかった)ガウディの素顔が垣間見れる本です。
・施主にあたる「聖ヨセフ帰依者協会」のわずかな寄付によって工事が成り立っているという仕組み。
・「いったいいつ完成するのか?」という質問に対するガウディの答え「神はお急ぎになりません」の意味するもの。
・スパンの長い工事であるがゆえに、職人のささいな手抜きの積み重ねが重大なミスにつながり、イコールそれは崩壊を意味する。そんな特殊な状況であるからこそ、ガウディが職人のモチベーションを維持する術を身につけていた、ということ。
・気性が荒く、職人にとって気軽に話しかけづらいところがあったガウディにかわり、職人にあれこれ指南をしたガウディの親友・マタマラの存在。
そして、
・晩年のガウディがサグラダファミリアのことを夢中で考えていたのか、市電にはねられてその生涯を終える様。
いままで知らなかったガウディと彼をとりまくサグラダファミリア大聖堂の工事の様子がリアルに描かれています。
これを読んで、スペインに行きたくなった。
で実物を見たいと本気で思った。
リアルなガウディが発見できる本書。
なかなか読み甲斐があっていい。