フィッシュストーリー

最近小説にはまっております、ぼく。

今まで本をほとんど読んでこなかったツケがまわってきて、知識不足にさいなまれることが多い。

その反動でか、最近はビジネス書に限らず、小説もわくわくしながら読んでます。

今日はこないだ衝動買いした本を紹介します。

「フィッシュストーリー」伊坂幸太郎 新潮文庫

最後のレコーディングに臨んだ売れないロックバンド。彼らは自分の信じる音楽に突き進みながらも、人間関係のもつれに巻き込まれていく。「いい曲なんだよ。届けよ、誰かに」彼らの切実な思いが詰まった曲が、時空を超えて世界を救う。


そんな話。面白そうだなと思って買って読んだら、ホントに面白かった。
この話の面白いところは、何と言っても、その構成。
3つの異なる時間軸が登場し、それらがある曲をめぐって繋がっていく。
なかなかできない発想だな、と思った。

売れないロックバンド。
しかし魂のこもった彼らのメッセージが、時を越えて一人の男に大きな出会いを生じさせる。
その出会いがきっかけで、さらに時を越えてある事件の解決へと発展する。
さらにその事件の解決がきっかけで、時を越えて世界を救う事になる。
すべてはひとつの曲がきっかけであることとは誰も知らず・・・


そんなステキなストーリー、フィッシュストーリー。

その他、
なんかへんちくりんな雰囲気が全体を支配する「動物園のエンジン」
未知の村を舞台にへんちくりんな犯罪をあばく「サクリファイス」
ある泥棒のへんちくりんな境遇が冴えない野球選手をヒーローにする「ポテチ」
などなど、へんちくりんな話が詰まった短編集。


読み終わった後、なんか体から老廃物が排出されて一新されたような気になりました。