Season4-7 波紋

もうじきシーズン8スタート!!
今年もこのワクワクがやってきた!!

そんな「超ステキ」な刑事ドラマ「相棒」
その「超ステキ」さを紹介するカテゴリ。
今日はシーズン4の第7話「波紋」です。



大学生の池田が、自宅のポストに600万円が入れられていたといって警察に届け出てきた。投函したのは自分だと言い張る自称「あしながおじさん」が交番にたくさんやってくる。まったく人間はどうしてこう浅ましいのだろう。
そんななか、池田が何者かに襲われ、怪我を負う。見ず知らずの男に「俺の600万円返せ。あの金は誰かが自分から盗んで投函したものだ。今すぐ警察行って返してもらって来い」と言われ、殴られたのだ。「どうしてここまでされなきゃならないんだ」苛立つ池田を薫が慰める。
すると今度は、その池田を殴りつけた男(古谷)が死体となって発見される。古谷から金を盗んだ誰かが、恐くなって池田のポストに投函した??古谷は薬の売人。金を盗まれ、仲間割れで殺された??
しかし古谷殺害で逮捕されたのは、以外にもアパートの隣人、新井山。彼は古谷が600万円を隠した場所を盗み聞きし、その600万円を盗んだのだった。いったんは池田を疑った古谷の疑いが隣人である新井山に移り、口論となった末、古谷を刺し殺したのだった。
とすると、池田ポストに600万円投函したのは誰?実はなんと池田の自作自演。興味本位で競馬をやってみたら万馬券があたってしまい、使い道を考えた結果、大金に群がる大衆の心理を卒論のテーマにすべく、嘘の取得物届出をしたのだった。
しかし、その小さな嘘が、あまりにも大きな波紋を呼んでしまうのだった・・・




ぼくが唯一持ってる小説版「シーズン4上」。その「波紋」を読み直して、改めてよくできた話だと思った。決して存在感のある話ではないんだけど、すごい緻密にできてるし、社会性のあるテーマだし、「ホントに大金手にしたらどうなっちゃうんだろう・・・」と考えさせられるストーリーです。
「声に出して読みたい日本語」じゃぁないけど、活字で読んで改めて、ドラマの台詞ってのはホントに脚本家さんが練りに練ってつくり上げたものなんだなってのを感じた。ホントに声に出して何度も読みたいと思うような台詞満載です。

以下抜粋
「結局、正直者が馬鹿を見る世の中なんですよ」
「ダメダメ、そういう考えはダメよ。俺らが『悪者が馬鹿を見る世の中』を頑張ってつくるから

「悪いことをしているという自覚はありませんでした。どうせ汚い世界で循環してる金なんだって自分に言い聞かせて」

「知ってたんだよ、俺は。お前が万馬券当てたのを。そいつが今度は六百万円拾ったって届け出てきて・・・なんのつもりだって思ったよ。そんなにいらない金なら俺がもらってやるよ。捨てた金拾って何が悪い?じゃなきゃ俺は、あの金に手を出したりなんかしなかったよ。これでも正義のお巡りさんだからな

お金に群がる大衆を高みから見物して、自分だけは違う人間だと安心したかった

台詞だけでも充分に楽しめます。ぜひ見てください。