思考

ほんのわずかな「チクショー」をなくす

大きな仕事が一段落し、ほっとし、急に緊張の糸がほどけた。帰り道、寄り道してケーキ屋に立ち寄る。シュークリームが格別においしいケーキ屋だ。節目だし、たまにはいいだろう、と思った。 夕方近い時間帯だったからか、目当てのシュークリームがなかった。…

やり直し

コンビニでネットプリントをするために家を出た。5分ほど歩いたところにあるセブンイレブンが目的地だ。一般的には近い部類に入るのだろうけれど、ちょっと贅沢を言わせてもらえれば、気楽にサクッと行ける距離とまでは言えない。部屋着のまますっと行ってす…

両面性

法律を学ぶことによって得られることの一つに、物事の「両面性」に気づく想像力があると思っている。例えばある人が、「誰々からこのような被害を受けた」と主張したとしよう。弁護士であれば、それがどれだけその人の人権を損ねているかを判断して、例えば…

読書の効用

忙しさにかまけて、一つ一つの仕事への取り組み方が薄く、雑になっていることを感じる。ただそれに対して、「体はひとつしかないから」「疲れているんだから仕方ない」と言ってうやむやにしていないか。 確かに、複数の仕事を同時並行で走らせられるような大…

不快感に気づいてほしいという想い

一瞬でもカッとなったときなど、つい言葉が乱暴になってしまう。それはなんでなのだろうと考える。そういう言葉を使うべきではないと頭では分かっているのに。そういう言葉を使う人間になりたくないと平常時に心に刻んでいるはずなのに。 思うに、「私はいま…

居心地よい住まい

コーディネートで携わっているコーポラティブハウスに、打合せで行ってきた。住まいを拝見し、愛着をもって暮らしてくれていることを強く感じた。 「朝起きた時に、この窓から射し込んでくる光を浴びるように廊下を歩くのが気持ち良いんです」「窓越しの緑を…

夢を夢のままにするのではなくて

こうしてブログを書き続けることのメリットの一つに、昔自分がどのように過ごし、何を考えていたかを振り返ることができる点にある。書き記していなければ完全に忘れていた出来事も、すっと思い出すことができる。日記帳に手書きで書くのも趣があってよいけ…

反抗心

しばらく前に仕事上のことで注意されたのが、ずっと心に残っている。一言一句を覚えているわけではないけれど、その時の胸に刺さるような刺激が、今でも体を蝕むことがある。忘れたい出来事であっても、忘れずにこうして向き合うことで成長し、次のステージ…

居場所

誰かにとっての「居場所」をつくること。それが仕事で自分がやるべき一つのテーマなのだと思った。 それをやっている人は周囲にたくさんいる。街のカフェやレストラン、本屋だってそうだろう。そこへ行くことで心が安らぐ。なんだかそわそわしていた心が落ち…

本との距離感

本を扱う仕事をしていながら、こんなことを言うと本業失格だとお叱りを受けそうだけれど、本と自分との距離感はそれほど近くないと思っている。 寝食を忘れるくらい読書が好き、という人は確かにいる。そして、そういう人と比べたら自分はきっと「好き」の部…

二つの仕事の優先順位

二つの異なるやるべき仕事が同時に訪れたと仮定して、どちらを優先して行うべきか、という判断は、いつだって悩ましい問題だ。ある程度優先順位付けのルールが定まっていれば迷うことはないのだろうけれど、そう簡単にいかないことが多いのが実際のところだ…

自分を変えること

「相手のことを変えようとするのは難しい。それよりは自分を変えた方が良い」こういった意見に対して、「いやいや、なんでつらい思いをしている自分が変える努力をしなければならないのか」という反論をSNSか何かで目にした(facebookだったか、タイムライン…

皿洗いと静寂

ほぼ毎日やっている家事のひとつに、皿洗いがある。夜、寝る前に食器を洗い、拭き、乾かす。その一連の作業がやり終わらないことには、安心して寝ることができない、とまで思うようになった。それをやらないと安心できない、と言うと多少ネガティブに聞こえ…

どっちだっていい

ぶつかり合う二つの意見があったとして、自分はどちらの意見を支持するのか。どちらが正しくて、どちらが間違えていると思うのか。そう尋ねられることがある。自分から自分に問うこともある。そういうときの今の自分なりの暫定的な答えは、「どちらでもよい…

本を読むことによる害

もし本を読むことに害があるとしたら・・・。と、ふと考える。他人より多少本を読んでいるという自信があって、それなりに知見を得ているだろうという自負がある。その自負が、自分を自分勝手にさせているのかもしれない。そう思った。 仕事仲間と電話で話を…

報酬の一部を自己投資に使うということ

「あれ、あの言葉、彼の著書で読んだと思うんだけど、どの本だったかな。これかな。違うな。どれだろうな。彼の本で読んだのは確かなんだけど」このように、どの本で読んだかを忘れてしまうことはよくある。本棚に彼の著書がたくさん並んでいるのを見て、探…

お手本のような存在

憧れている俳優の寺脇康文さんが「相棒」に帰ってきてくれて、大活躍。そんな彼の今の年齢と、「相棒」がスタートしたときの年齢を知って、びっくりした。いつまでも若くてカッコいい、そして優しい、そんな亀山薫のような男に、なりたいといつも思う。 「相…

期待しすぎないこと

「他人を信用する」言葉で言うのは簡単だけれど、実際に行動で示すのは思いのほか難しい。何が言いたいのか、考えれば考えるほどこんがらがってくるのだけれど、例えば何か一緒に仕事をしている相手に対して、過度な期待をすると、それが裏切られたときのシ…

リビングに本棚

自宅の本棚は、リビングにある。リビングと言っても、一般的にイメージするであろう、ソファがあって、ローテーブルがあって、テレビ台の上にテレビがあって、というようなリビングではない。ソファに寝転がってテレビを見ながらくつろぐ場所をリビングと呼…

不惑

来年2023年に40歳になる。まだまだ先だと思っていたことが、もうすぐそこまで来ていて怖い。 40歳の誕生日を迎えるその日までに、何か大きなことを得たいと思って会社を辞めたのが去年だ。38歳、39歳の2年間を、人間力を高めるための準備期間、修行期間のよ…

仲間はずれにしない音楽

医師の稲葉俊郎さんとの共著「見えないものに、耳をすます」のなかで、音楽家の大友良英さんが音楽とのかかわり方について興味深いことを言っていた。仲間はずれにしない音楽。これは音楽に限らず、居心地の良い空間、ひいては快適な暮らしをつくるうえで、…

日記を書くこと

そうか、このブログを始めたときも、頭に描いていたことは「日記を書くこと」だった。その日にあったことをきちんと言葉に残しておく。そうでなければ忘れ去ってしまうようなことも、文字にすれば消えない。10年後に見返して「このときはこんなことを考えて…

イライラを受け流す

他人に対して寛容であるためにはどのような気持ちで過ごしたら良いのか。なんてことを考えている。 どうすれば、他人の言動にいちいちイライラせずに済むのだろう。そもそも、イライラするのはなぜか。それは他人に、自分の思い通りに行動してほしいと願って…

感動するために必要なもの

大宮駅にて。電車を降りて階段を上り、乗り換えのために隣のホームへ向かう。階段を降りたら、見慣れないデザインの電車がまさに発車するところだった。「なんだこれは」と一瞬頭にはてなマークが浮かんだけれど、まぁこういう電車もたまにはあるのだろう、…

流山での本屋プロジェクト、終了

3週間の間、場所を借りて本屋をやることができた。流鉄流山駅隣の観光案内所兼コミュニティスペース「machimin」で、期間限定の本屋プロジェクトを行った。観光でふらっと立ち寄った方、SNSを見て興味を持って来てくださった方、家族友人知人、さまざまな立…

思考の枠組み

「他人のことは変えられない。変えられるのは自分だけだ」そのような言葉を聞いて、無理やり他人を変えようと考えるのをやめた。もう何年も前のことだ。 例えば、よくしゃべる人と話をしているとき。相手の話が長くて退屈になることは誰にでもあるだろう。そ…

引越しを身軽に

大好きな雑誌「&プレミアム」のバックナンバーをパラパラと眺めていて、引越しの多い人生を送る人のヒストリーが目に留まり、読んだ。2~3年ごとに何らかの転機があって住居を替える生活を見ていると、身軽で本当にうらやましいなぁと思う。 私は昔から自…

「毎日働く人間」か「定期的に休む人間」か

休みなく毎日のように仕事をして、移動してまわって、忙しく過ごす。そういう日常に一時期憧れていた。過労を自ら買ってでようというつもりはない。そうではなく、休まず仕事をしていても身体が音をあげないくらい、充実した仕事をしていたい、ということだ…

成熟した大人の証

GLAYのHISASHIがYouTubeチャンネルを持っていて、そこで「カタカナ禁止飲み」という動画を投稿している。GLAYのメンバーが集まって「カタカナ言葉」を禁止しつつ楽しくしゃべるというもので、2020年の年末に引き続き第二弾の企画。GLAYには名曲が多く、また…

オトナの男の象徴としての木

大きな木を見ると心が落ち着くのはなぜだろう。なんとなく答えが出ていそうで、しかしはっきりしないその問いを、考える。それは、木の大きさに自分の将来を重ねて、自分もこうなりたい、と思うからなのかもしれない。 古くからずっとそこにあるものは無条件…